2020-10-29 08:06 /
評価点
「極亜久高校」に入学した主人公が仲間を集めて野球部を再建する。
『パワプロ5』では悪役だった『外藤』だが、本作の主人公達から見れば面倒見のいい先輩である。
2年目から転校してきたプロペラ団のスパイである四路智美の提案で「妨害作戦」を行って敵を弱体化する事が出来るが、最終的に主人公は「正しくないやり方で手に入れたものからは、満足は得られない」と妨害作戦をやるべきじゃなかったと否定。甲子園から真正面にチャレンジする事を決める。
ミニゲームで他の部から部員を引き抜いてくる展開が1年目の主な目的となる。
悪役校だった極亜久高校を熱血主人公が立て直すというストーリーは王道性が高く、そこを評価されている。
後のシリーズを遊んでいると、亀田や荒井三兄弟といったキャラを普通に野球選手として使えるのは逆に新鮮かもしれない。仲間評価を上げると彼らもかなり強化される。
主人公を育てやすい。
初期ステータスが非常に高い事が多い。状況によってはステータスにCがある事も多々ある。
また2年目まで大きな怪我をしない、練習ボーナスの回数制限が緩い、ダイジョーブ博士の成功率が何故か高め、という事もあって歴代パワプロ・パワポケの中でも最も育成しやすいサクセスになっている。
GBAのリメイク版では育成難度が上がっており賛否両論になっている。
彼女シナリオは初代からパワポケ節に満ちている。
-
初代から彼女が死ぬ。
甲子園で優勝してドラフト1位になるか甲子園決勝を諦めなければ、幼馴染の進藤明日香は病死、コンビニ店員の佐瀬みなこは飛行機事故に巻き込まれてしまう*1。
プロペラ団のスパイながら主人公に好意を持つ四路智美も、極亜久高校に肩入れした事でプロペラ団に捕まってしまい、条件を満たさなければピストルで射殺。追い撃ちもきっちり撃ちこまれるという念の入りよう。さらにそのまま甲子園優勝を迎えると、彼女を射殺したプロペラ団日本支部長も失意のあまり銃で自殺する。
だが仲間を集めて、彼女が持ち逃げした「レポート」をしっかり扱えば主人公が智美を助けに行くことが出来る。その時の展開は仲間達との絆も感じられ、非常に熱い。
初代からNTRがある。
マネージャーの石田由紀がそれである。仲間の一人「佐藤」とくっつく展開があり、GBAのリメイクでは同じく由紀に惚れていた平山と共に主人公が「佐藤コロス!」と怨嗟の声をあげるアルバムが存在する。これは、佐藤を仲間にしていなくても必ず発生する。
どうやって二人がくっついたのかは未だに明らかになっていない。少なくとも、作中で由紀は主人公に好意をもっている場面もいくつか見られる。本作の佐藤のプロフィールには、「女の子のはしっかり手を出す、隅に置けないタイプ」とあるが・・・
しかも佐藤と由紀がくっついたのは正史である。子供が『10』『13』に出てくる鉄砂高校に入学している。
あくまでも主人公と由紀が交際していない場合に起きる展開であるため、NTRと感じるのは由紀狙いで失敗したプレイヤー視点の話である。
初代から攻略できないサブヒロインが居る
顧問になってくれるようこ先生がそれである。野球知識はないが、野球部に親身になり、妨害してくる教頭に対して怒り奮闘してくれる熱血女教師。ランダムで倒れるイベントがあるものの攻略は不可能。
エンディングでは極亜久高校から転勤していくが、『10』では佐藤の子供達が在籍する鉄砂高校に顧問として登場。野球知識をしっかり身につけた名将として成長している様子。
初代からはずれ彼女が居る。
時代を感じさせるガングロコギャルの獨田(どくだ)マリコも大概だが、本当に酷いのは荒井紀香(あらいのりか)である。
荒井三兄弟よりすごく年上の姉だが、恐ろしい疫病神。ランダムで出てきたら無理やり彼女にさせられる、断る事も出来るが代償として仲間評価が死ぬほど下がる。彼女にしたらマイナスの影響しか与えない。カラオケでは主人公の歌をバカにしてセンス×を与えたり、自分の髪を縫い込んだマフラーで恋の病にしたりなど。その癖、小馬鹿にしたような「ふふふ~ん」という会話が癪に障る。
下手すれば『3』の亀田よりもウザくて怖い。というよりも、本作の亀田が主人公に最も与えた被害が紀香との仲をはやし立てた事だとも言われている。しかし基本的に『1』の亀田は憎めない奴となっている。
後のシリーズにも「顔がお世辞にも良くない彼女キャラ」や「無意識にマイナス効果を与えるが本人は主人公を支えようとしてくれて可愛くて最終的に主人公がとても強くなる彼女キャラ」などは居るが、ここまで主人公に嫌がらせをしてくる彼女キャラはパワポケでも類を見ない。
しかし恐ろしい事に正史ヒロインであり、彼女と交際したせいかは知らないが主人公はプロであまり活躍できずにつまらない事故で死んでしまい*2、その後にやさぐれた亀田によってサイボーグとして蘇らされコキ使われる事となるのが『3』の物語である。
一応「野球超人伝*3」をくれる事だけが紀香の与えてくれる旨味である。GBA版のリメイクでは超特殊能力をくれる唯一の彼女キャラ。


問題点
対戦で使えるのは極亜久高校とサクセス中の敵高校のみで、プロ球団は一切使えない。
サクセスで作成した選手を選択した場合は「サクセス終了時点(+離脱時点での外藤)での極亜久高校」となる。
チームアレンジも無い為、「サクセスで作った選手のみのチーム」を使うことも出来ない。
初期出荷版では敵チームの試合前の戦力表示が正しくない不具合がある。正しいかどうか不明な高校もあるが聖皇学園では圧倒的に強い筈の野球マスクが最高ランクではないなど明らかにおかしいものがある。後期出荷版では聖皇学園の戦力がオールAになっているなど正しく修正されている。だが、初期版よりも仲間の能力の伸びが悪くなっているなど下方修正されている点がある。
後のパワポケ3などでは聖皇学園の元4番打者と説明されているネロが5番打者固定で出場する(4番は野球マスク)。なぜそうなったかは不明であるが、実際ネロはパワー220の超スラッガーであり5番打者で出場するのは後のストーリーとあわせて違和感を覚える内容になっている。GBA版や他の作品ではしっかり4番打者として出場するようになった。
仲間をスカウトするためミニゲームでは水原以外全て最高レベルの状態からスタートし、失敗してやり直していくうちにレベルが下がっていく仕様になっており、一発でクリアするのがかなり難しい。そのため次作からはミニゲームをプレイした順番ごとに難しくなったり、仲間評価が関係するようになった。特に前者は苦手なゲームを先にやり、得意なゲームを後回しにするということが可能である。
「チームメイトの能力が上がった」と表示される能力アップでは、パワー以外はBランクまでしか伸びなくなっている。
特にミートは5までしか伸びない。
理由は、今作のみミートのランクが一段階繰り上がっておりミート5でBランク、ミート6以上でAランクと判定されているため。
個別能力アップでのみAランクにまで伸びる。
ランダムイベントが非常に多い。
本作は彼女候補すらランダムが非常に絡む。幼馴染の明日香ですらイベントを起こさないと彼女に出来ない。安定した育成はほぼ不可能になっている。
確実に彼女に出来るのは妨害活動を起こし続けて電話番号をもらえる智美のみ。
だからこそ紀香の出現が恐ろしいのだが。ふふふ~ん。
亀田が甲子園決勝前に交通事故にあって死んでしまうイベントもランダム(野手が九人以上で17%)。
主人公が捕手以外の場合、正捕手が居なくなってしまう。固定メンバーである荒井三兄弟全員がサブポジとして捕手があるのが救いか(但し三人とも捕手に関連した特殊能力を持っていないため、亀田から数段劣る)。
パワポケ1で作った選手をパワプロ6、'99に送るとエラー回避が1になるバグ(仕様?)がある。
Tags: 游戏