ラノベのようでラノベでないエンタテイメント文芸の新星。T-LINEノベルス創刊!
十年に及ぶ『薔薇のマリア』シリーズを完結させた著者が、新たに挑むダークファンタジーの新境地、ここに開幕!
「おれは勇者になることにした」
幼いころ父母を亡くし、悪名高き七号孤児院で辛酸を舐めつくしたタケジョーは自分に残された唯一の希望――《勇者》になる道を選ぶ。
中原を支配する央国の戦士《勇者》は、煌熱魔法ドグマを操り敵を殲滅する。かつて央国を苦しめた国アルメンの異能戦士《ドグマストラ》の能力を徹底的に研究し
産み出されたのが央国産ドグマストラ――《勇者》であった。
タケジョーと勇者専門学校に集まった十一人の新入生は、入学初日から厳しい訓練を課せられ、勇者になるため地獄の日々が続く。
ついに卒業を目前にしたある日、央国に敵対する北秋の攻撃に合う。襲撃部隊の中には、激烈な力を持つ、かつては央国の勇者だった男がいた。影修羅――反・央国の
旗幟を掲げた「黒金剛の血盟」に与した勇者であった。影修羅の前に、一癖も二癖もあり実力派勇者であるはずの教官たちは次々に撃破されてしまう。
「ああ、こいつはおれたちより上だ。ずっと上の存在だ…」
影修羅の圧倒的な力の前に、降伏を余儀なくされるタケジョー。絶望に打ちひしがれたタケジョーが選んだ道とは…。
おれの名は武丈。これから勇者になる予定だ。おれのような孤児院育ちでも勇者専門学校なら入学できるし、勇者になれば食っていける。まあ独り立ちだ。自立するため。おれの頭の中にはそれしかなかった。おれは何も知らなかった。勇者の正体も、勇者候補生のきつい日々も、勇者に課せられる使命も、そして、おれを待ち受けている運命も…。おれは出会い、失って、壊し、捨て去って、それでも進むしかない。たとえ行く手に破滅の闇しか見えなくても。
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十年に及ぶ『薔薇のマリア』シリーズを完結させた著者が、新たに挑むダークファンタジーの新境地、ここに開幕!
「おれは勇者になることにした」
幼いころ父母を亡くし、悪名高き七号孤児院で辛酸を舐めつくしたタケジョーは自分に残された唯一の希望――《勇者》になる道を選ぶ。
中原を支配する央国の戦士《勇者》は、煌熱魔法ドグマを操り敵を殲滅する。かつて央国を苦しめた国アルメンの異能戦士《ドグマストラ》の能力を徹底的に研究し
産み出されたのが央国産ドグマストラ――《勇者》であった。
タケジョーと勇者専門学校に集まった十一人の新入生は、入学初日から厳しい訓練を課せられ、勇者になるため地獄の日々が続く。
ついに卒業を目前にしたある日、央国に敵対する北秋の攻撃に合う。襲撃部隊の中には、激烈な力を持つ、かつては央国の勇者だった男がいた。影修羅――反・央国の
旗幟を掲げた「黒金剛の血盟」に与した勇者であった。影修羅の前に、一癖も二癖もあり実力派勇者であるはずの教官たちは次々に撃破されてしまう。
「ああ、こいつはおれたちより上だ。ずっと上の存在だ…」
影修羅の圧倒的な力の前に、降伏を余儀なくされるタケジョー。絶望に打ちひしがれたタケジョーが選んだ道とは…。
おれの名は武丈。これから勇者になる予定だ。おれのような孤児院育ちでも勇者専門学校なら入学できるし、勇者になれば食っていける。まあ独り立ちだ。自立するため。おれの頭の中にはそれしかなかった。おれは何も知らなかった。勇者の正体も、勇者候補生のきつい日々も、勇者に課せられる使命も、そして、おれを待ち受けている運命も…。おれは出会い、失って、壊し、捨て去って、それでも進むしかない。たとえ行く手に破滅の闇しか見えなくても。