A君(17)の戦争 小说系列

  • 册数: 9
  • 出版社: 富士見書房
  • 开始: 2001-11
  • 结束: 2006-01
  • 作者: 豪屋 大介
  • 插图: 伊東岳彦

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現代の日本で生まれ育った何の取り柄もない少年が別の世界に召喚され、滅亡に瀕した国を救うために異種族の美少女たちを従えて活躍する。さらには世界そのものを創造する力を持った超越者が出現し、主人公は目の前の敵と戦うのと同時に、超越者との対決にも備えていかなければならなくなる。
こうしたあらすじは一見ステロタイプ的なライトファンタジー風の「ハーレムもの」のようだが、物語はそういったステロタイプ(作中の表現によれば「おファンタジア」)を適宜引用しては、それらを揶揄しつつ進行する。
戦闘は少数の勇者ではなく、多数の(つい最近まで普通の暮らしをしていた)兵士たちからなる軍隊によって行われる。「おファンタジア」な戦争では軽視されがちな兵站や戦争経済にまつわる問題も頻繁に描かれる。そして主人公の能力も個人的な武勇ではなく、作戦指揮や国家戦略といった部分でのみ発揮される。これらによって、あたかもファンタジー世界を舞台とした架空戦記であるかのようなストーリーが展開していく。なお、主人公の使命は「人族による侵略から魔族の国を守ること」である。
作中には建前上対象としているはずの読者(中高生)より10歳以上年長でなければ判らないような題材がしばしば紛れ込んでいる。
先述した「揶揄」の対象は「おファンタジア」のみならず、それらを愛好し、女性キャラクターに「萌え」の感情を抱いたり、同人誌を作ったり、設定の矛盾を見つけては悦に入ったりする「おたく」にも及ぶため、読者および作者にとってかなり自虐的な作品である。
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