ママとパパが生きる理由。（仮） 日剧

　　2014年秋季 TBS 日剧
　　12月25日。クリスマスは吉岡柊子（吹石一恵）の34回目の誕生日だ。柊子は手作りしたケーキを　スマートフォンで撮影し早々にブログにアップする。夜、仕事が忙しい夫・賢一（青木崇高）もこの日ばかりは早く帰宅し、6歳の長女・亜衣と2歳の長男・由宇とともに家族4人でのバースデー＆クリスマスパーティーを楽しんだ。しかし賢一は、柊子の様子が少しおかしいことに気づいていた。子どもたちを寝かしつけたあと、賢一は柊子に「何かあった？」と問う。すると柊子からこんな言葉が返ってきた。
　　「私ね、乳ガンかもしれない」
　　乳房にしこりを感じていた柊子は、近所の婦人科を受診。そこで要再検査の知らせを受け、病院で検査を受けてきたのだ。
　　年が明け、検査結果を聞きに由宇を連れて病院へと向かった柊子は医師から乳ガンを宣告される。しかもすでに末期の症状で手術ができる状態ではないという。震える声で余命を尋ねる柊子だったが、それは今の段階でははっきりとはわからないと言われる。病院を出て賢一に電話をする柊子。手が、声が震えるのを必死にこらえる。傍らには由宇がいる、崩れ落ちるわけにはいかなかった。
　　その夜、柊子は賢一に自分の病状を改めて報告する。「亜衣と由宇がいるんだもん、死ぬわけにいかない。頑張る。これからいろいろ迷惑かけるけど、よろしくね」と言う柊子の「迷惑」という言葉に賢一は静かに怒った。そして柊子の体を抱きしめ言った。「俺が死なせないから。守るから」と。柊子は賢一の胸で、ほんの少しだけ泣いた。
　　翌日、さらに詳しい検査を受け、病気の現実を徐々に思い知らされた柊子は不安に襲われる。しかし子どもたちの前ではそれを表に出すことはできない･･･。
　　一方、賢一は会社で先日受診した健康診断の結果を受け取る。そこには「要再検査
　　の文字が。一瞬不安がよぎるが賢一は以前も再検査と診断されたことがあり、結局はなんでもなかった。賢一は、柊子や母親に無駄な心配をかけさせたくなかったため再検査のことを伝えなかった。
　　しかし、再検査を受けた結果･･･賢一は肺ガンの宣告をされる。柊子同様、もう手術は無理な段階だった。柊子を支え、守ってやらなければならない──強くそう思っている賢一。周囲も自分にそれを期待しているのを感じる。賢一は誰にも自分の病気のことを言い出せなかった･･･。