茨城県からおじいさんの所に遊びに来ていた正太(6年生)は、いとこの香奈(1年生)と、「国立療養所多磨全生園」に住む平沢保治さんの家へおつかいを頼まれました。はじめて訪れる「全生園」がどのようなところかわからない正太は、平沢さんの容姿に驚き、戸惑いを覚えます。そんな正太に平沢さんは語りかけます・・・「ハンセン病」という病気にかかり、14歳の時に茨城県から全生園に入所したこと。園から出ることも許されず、逃げ出したり講義したりする人たちは監房に入れられることもあったこと。外見が他の人と違うために「差別」を受けてきたことを・・・。「プロミン」という薬により、病気が完全に治るようになっても、国は強制隔離を続け、差別を助長してきたこと。そして「偏見や差別がある限り、ふるさとは地球で一番遠い場所」なんだということを・・・。2年後、再び全生園を訪れた正太は、「もっとハンセン病のことを理解してもらって、少しでも生まれ故郷に近づけるようにしたい。ふるさとへの虹のかけ橋をきっと僕たちがかけるから・・・」と決意を語る。
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求种