近所の最果て 澤江ポンプ短編集 漫画

「近所に世界の全部があるーーー」

ハダカで笑って、
ゆっくり泣いて、
近くの遠くまで
散歩しよう。

きっと大切になる、
10年の月日と
17つの物語。

『このマンガがすごい!2020』（宝島社）オトコ編第9位『パンダ探偵社の』の著者・澤江ポンプが贈る最高のユーモア。

《収録作》
「ハダカヨメ」「夜明けの未来ちゃん」「2P漫画」「悪い魔法使い」「レッツインテリ」「煙街」「1P漫画」「怖くない話」「怖くない話2」「真夏の夜の亀」「うちのフランスゴムの木」「はっぱの人」「飛翔」「空」「愛のBBQ」「一夜干しプロポーズ」「サイコンクエスト」

《Pick-up》
『ハダカヨメ』
ひとり裸で家事を楽しむ妻。そんな秘め事を知らぬ夫。
結婚2年目の夫婦が直面する知られざる小さな大事件。
『はっぱの人』
離婚して失意に沈む男が頭に葉っぱの生えた
店員に助けを求める。葉と愛の発生の瞬間。
『サイコンクエスト』
ママの再婚相手が現れた。決戦は誕生日。
パパを忘れられぬ子が勇者となる成長譚。

《タイトル「近所の最果て」について》
僕の発想はいつも身近なところにあります。
僕は出不精でいつも家にいて、外出しても数キロ圏内の近所をうろうろ散歩するだけ。人にもあまり会いません。そうやって生きてきたので世界の狭い人間です。クッソ狭い。そういう人間が漫画を描くとなると、狭いなりになるべく遠くまで、あるいは深く深くまで一生懸命潜っていって何かしらネタになるイイモノをみつけて来る必要がありますね。僕の漫画はそうやって作られてきました。言うなれば、僕の漫画は近所の最果てからやってきたわけです。んで、短編集1冊出るくらいの漫画が溜まって、たーっと読み返すと、僕の漫画はそれなりに面白いですね。クッソまぉまぁ面白い。手が届いている（ような気がする）。ということはつまり、その狭い世界にある材料だけでもわりと考えるにたるし、充実というか満たされているというか、そういうことになるんじゃないでしょうか。ちょっと軽々には言えませんが、でも言うんですが、実はその狭い近所に世界の全部があるんじゃなかろうかと。思うわけです。熊谷守一的な。千と千尋の神隠しの「いつも何度でも」的な。ふふふですよ。お笑い草ですね。ウケる。おわり。
——澤江ポンプ