Malicious-大事そうに掌に包んで-

「俺、アンタを殺さねぇ自信ねぇよ。それだけ、アンタはいい女なんだよ」
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「他人に興味はないわ。――私自身にも、興味はない。
　生きている理由なんて、死ねないから。それだけでしかないの」

貴方は、親の言うままに生きてきた。
美しい「商品」として、母親の「夢の結晶」として「管理」されてきた。
天性の才能を持って生まれてしまった貴方は全てを諦め、冷めた目で世界を薄目に見ながら生きてきた。

――心を捨て、敷かれたレールの上を歩いているだけ。
きらびやかなランウェイでさえ、貴方にとってレールと同じ。

――そう、貴方は「お母さんのお人形さん」だった。
彼に、出会うまでは。

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　【ルール説明】
・その部屋には、1組の男女が閉じ込められる。

・2人はそれぞれ、7つの大罪のいずれかを犯している。

・2人に与えられた時間は4日間。
　最終日に鳴る3度の鐘の後、相手の罪の名前を当てれば勝利。
　元の世界に戻れるし、心が望む願いを1つ叶えられる。

・ただし、罪の名前を外したり、相手に当てられたりしたら、負け。
　その魂は深淵に沈み、消滅(ロスト)する。

・あくまでこれはゲーム。情報を引き出しやすいように、神を楽しませるように。
　日を追うごとに、段々と2人は欲情していく。
　情事の果てに、互いをさらけ出して、最終日を迎えることになる。


　【キャラクター】
■朝倉真治(あさくら　しんじ)　22歳
格闘家。
合格闘技界で、18歳の頃から負けなしの男。
今格闘技界で一番有名な選手であり、ヒール。
最近アキレス腱を切ってしまい、選手生命が危ぶまれている。


■リスナー　20代前半。
モデル。海外でも評価される美しい容姿の持ち主。
同じくモデルだった親に、厳しく管理されてきた。
長身で天性の冷たい美しさを持ち、それが重宝されてきたが――同時に「それ」しか持っていない。
全てに対して諦めを持っており、やりたいことや願いなどはなかった。

しかし、この部屋に来て自分が生まれて初めて誰かを求めていることに面白みを感じる。
この誰かを求める感覚に身を委ねようと、浅倉との行為に没頭する。