「用件は―大統領の権限を私にお譲りいただくこと…そしてあなた方の身柄を拘束します」ハインツ・イルザームが片手で合図をすると、レアナと祖父のアルドス・バーミリオン大統領を取り囲んだ兵士たちが一斉に銃を突きつけた。
クーデターだ―。
レアナとの契約が解消された後も、執事としてレアナのそばにいることを望んだイェンは、レアナの身の安全と引き替えに、自ら囚われの身となる。
そんな人間たちが、些細な、自分勝手な争いを繰り広げる中、世界は孵化しようとしていた。
そして孵化した後の世界は…誰にもわからない…。
物語は怒涛のクライマックスへ―。
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