シナースケトラリア —罪人眠りし棺—

――これは世界樹"シナースケトラリア"と共に生きる人々の物語――

持つ者、そして、持たざる者――。
祝福を受けし歌姫は哀れなる者の為に大樹の聖女へ祈り、赤き禍罪を祓い生きる。
人々を媒介として蔓延する原因不明の穢れにより衰退し続ける屍(かばね)の大地を守る為、
いつしか当然の摂理となった二種族のそのような在り方はある日唐突に終わりを告げる。
世界に一時の再生をもたらすはずの大赤葬の儀の失敗により災厄が頻発する終末の世界で
立場の異なる二人の少女は救いを求めて、それぞれの道を自らの意志で歩き出す。
伝説の聖女との邂逅の先、少女達が臨むは希望か、それとも絶望か――。